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防水塗装について知ろう!

水を弾く素材

防水塗装を厳密にいえば、防水工事と塗装工事を兼ね合わせた言い方であるといえます。とくに建築物に使われているコンクリートは防水機能が低いために、風雨にさらされやすい屋上やベランダなどでは防水仕様は欠かせません。ちなみに防水用の塗料には、アクリル樹脂やシリコン樹脂などが配合されています。

ここでは、そうした防水仕様にするための塗料に使われている様々なプラスチック樹脂をご紹介してみたいと思います。

アクリル樹脂とは?

アクリル樹脂の製法

アクリル樹脂は、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルを高分子化したものをいいます。この重合とは、分子と分子を結合してより大きな分子にしたもので、こうした製法を高分子化とかポリマーといいます。またアクリル樹脂の分子にゴム成分を加えると、ゴムのような弾力性を持つこともできます。

アクリル樹脂の用途

アクリル樹脂は、プラスチックの中では最も耐久性と透明性に優れています。そのため有機ガラスとも呼ばれており、水圧に耐えられる水族館の水槽、さらには戦闘機の風防などにも利用されています。その代り無機ガラスよりも傷が付きやすいという弱点もあります。従って、シリコン等の化合物を表面に塗布することでそうした弱点の改善も行われています。

ウレタン樹脂とは?

ウレタン樹脂の製法

ウレタン樹脂はジイソシアネートとジオールモノマーといった分子を重合することで生成されます。もっと分かりやすい言い方をすれば、ウレタン分子を重合した化合物ということになります。ウレタン樹脂は、ポリウレタンとかウレタンゴムと呼ばれることもあります。

ウレタン樹脂の用途

ウレタン樹脂は、独特の光沢性を持っており耐候性に優れているために建築用の塗料によく配合されます。また、摩耗にも強く素材との相性も良いのではがれにくいという特性もあります。そのためウレタン塗装は、アクリル塗装よりも2倍長持ちするともいわれています。

シリコン樹脂とは?

シリコン樹脂の特性

シリコン樹脂は、ケイ素樹脂とも呼ばれておりシロキサンなどを重合した化合物です。このシリコン樹脂は、耐熱性に優れており、200℃以上の温度にも耐えられるといいます。また、電気を通しにくいといった絶縁性にも優れています。

シリコン樹脂の用途

シリコン樹脂は、女性の豊胸手術に利用されることでは有名です。その他にも、フィギュア模型やパッキン・人工臓器・塗料など様々な用途に利用されています。

フッ素樹脂とは?

フッ素樹脂の特性

フッ素樹脂は、フッ素原子を含む合成樹脂で耐熱性や絶縁性に優れています。とくに耐熱性については、融点が260℃程あるといいます。さらに低温での耐衝撃性についても他のどんな樹脂よりも優れており、耐寒性は-100℃程度だといいます。

フッ素樹脂の用途

フッ素樹脂は、非粘着性に優れているためにすべりをよくしたい物によく利用されています。また耐摩耗性にも優れているために、自動車や機械など様々な部品にコーティングされています。

防水塗装を成功させるには

防水用の塗料

防水用の塗料とは防水機能の高い塗料ということですが、そうした塗料を塗るのと塗らないのとでは雲泥の差があります。とくに雨風にさらされやすい建築物の場合、防水仕様にしないと水が侵入してひび割れなどの現象が生じます。そうしたトラブルを防ぐための塗料としては、防水機能があり尚且つコンクリートのひび割れを抑制する弾性塗料が最も多く利用されています。ちなみに弾性塗料には、シリコン樹脂やアクリル樹脂が配合されています。

コンクリートの防水塗装

コンクリートといえば、今や木材をはるかにしのぐくらいの勢いで様々な建築物に利用されています。ただし、このコンクリートは、防水機能が低いというデメリットがあります。そのため防水仕様にしないと、コンクリートの内部に組み込まれた鉄骨が錆びてしまうのです。そうしたことから建築物に利用されるコンクリートは、防水用の塗料などで防水仕様にする必要があるのです。

まとめ

防水仕様にするために使われているプラスチック樹脂をご紹介いたしました。建築物に利用される木材は水に弱いというのは言うまでもありませんが、コンクリートが水に弱いというのは初耳という方もいらっしゃったのではないでしょうか。

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