雨漏りする場所というのには共通点があります。例えば雨が直接当たる場所、あるいは直接は当たらないが雨水が流れてくる箇所です。
具体的には、屋根・外壁・屋上・ベランダなどです。さらにそれらの箇所の中でも、継ぎ目の部分はとくに注意が必要です。一方、継ぎ目以外の部分で雨漏りが発生するということはまず有り得ません。
ここではそれらの箇所の雨漏り対策についてご紹介いたします。
目次
ヒビ割れや防水シートの劣化に注意!屋根
直接雨水が当たる部分なので要注意
屋根には、瓦やコロニアルなどが敷き詰められており、それらが雨水を下へ流す役割をしています。ところが、それらが何らかの原因で割れたりヒビが入ると雨水が侵入してしまいます。また近年では、天窓や太陽光発電システムを取り付けるお家が多くなっています。こうした天窓や太陽光発電システムは、シーリングが劣化しやすいので雨漏りには十分な注意が必要です。
防水シートの老朽化
屋根には、瓦やコロニアルが取り付けてあります。その下には、必ず防水シートが敷いてあります。これらが一体となって雨水の侵入を防いでくれているのです。ところが瓦やコロニアル以上に、防水シートは経年劣化しやすいものです。一般的には、20年前後で劣化が進行して裂けたり穴が開いてしまいます。
10年経ったら要注意!?外壁
壁材の劣化
外壁には、サイディングやレンガなどが用いられます。さらにこれらの壁材は、塗装などで防水処理が行われています。ところが、20年前後で劣化が激しくなり雨漏りが発生する恐れがあります。ちなみに一昔前まで主流であったモルタル製の壁などは、防水塗料を吹き付けた程度なので10年前後で劣化が激しくなります。
外壁のシーリングの劣化
外壁というのは、雨風を防ぐための鎧のような役目をしています。そんな鎧の素材はというと、サイディングというのがほとんどです。このサイディングは、それぞれの部材をシーリング材で補強をしています。ところがこのシーリングが劣化すると、その隙間から雨水が侵入してしまう可能性があります。
雨水が排出されにくい、屋上
排水口のドレンの劣化
木造住宅の場合、屋根には瓦やコロニアルなどが取り付けてあります。一方、鉄筋コンクリートになると屋根はなく屋上というのがほとんどです。その場合、屋上の雨水は排水口から排出するような仕組みになっています。ところが、排水口のドレンのヒビ割れなど劣化が進行すると雨漏りが発生してしまいます。
屋上は雨漏りしやすい
勾配のない屋上形式の屋根を陸屋根といいます。この陸屋根は、勾配のある屋根と違って雨水が排出されにくいというデメリットがあります。そのため、勾配のある屋根以上に強固な防水対策が必要です。ところが、防水シートのジョイント部分や笠木板金のハガレ・保護コンクリートのヒビ割れなどの劣化が進行すると、どうしても雨漏りが発生しやすくなります。
防水層の劣化に注意:ベランダ
ベランダの排水口
ベランダというのは、洗濯物を干したりガーデニングなどをする際には大変便利です。ところが、毎日ベランダに出ていても排水口を点検することはほとんどありません。実は、ベランダから排出される雨水は全部この排水口を通過するようになっているのです。そのため、負荷を受けやすく劣化が最も激しい部分でもあるのです。
壁や防水層の劣化
ベランダは、屋根に次いで風雨にさらされやすい部分です。そのため、ベランダの壁の塗装が劣化してヒビ割れが発生すると、雨水が侵入しやすくなります。またベランダの床の防水層についても、防水シートや防水塗装などが劣化すると雨漏りが発生してしまいます。そうしたことからも防水塗装がはがれたりしていたら、すぐに塗り替えなどのメンテナンスが必要です。
まとめ
屋根や外壁・屋上・ベランダなど、建物の中でも最も雨漏りがしやすい箇所を重点的にご紹介しました。こうした箇所は、10年ごとにメンテナンスが必要な部分でもあります。
雨漏りが発生してしまう前に定期点検をぜひとも行って下さいね。
雨漏りの調査には色々な方法があります。参考にぜひどうぞ。雨漏りの調査はこうやる!